改定住基法施行に伴う自治体アンケート
(第2次アンケート・法施行後:2013年)

集計結果 第2次アンケート・レポート全文(pdf 600k)

第1次自治体アンケート(2012年)集計結果は »こちら
第3次自治体アンケート(2014年)集計結果は »こちら

2012年7月9日に改定法が施行されたことをうけて、同年8月から9月にかけて、前回(2012年1月実施)と同様の100自治体を対象として、「改定住基法施行に伴う自治体アンケート」を実施しました。

主な調査項目は、①各自治体の外国人住民、②仮住民票等の発送、③担当部署の対応、④改定住基法に係る問題や課題であり、68自治体から有効回答をえることができました。

調査結果のポイントは以下のとおりです。

  1. 各自治体の対象外者の割合(母数は外国人登録)は平均5.2%であるが、その内訳から判断すると、仮住民票の対象となる合法滞在者であるにもかかわらず、対象外とされてしまっている外国人住民が少なからずいるようだ。
  2. 仮住民票の第一次発送分の不到達率は自治体によってかなり差があるが、平均10.3%で、もっとも高い自治体では28.3%であった。多くの仮住民票が自治体に返戻されている事実は、旧制度における居住地登録の不正確さを示している一方で、居住実態があるにもかかわらず、不在等で郵便物を受け取ることができなかった外国人住民も少なくないと推測される。
  3. 仮住民票の送付は法定通知であるが、世帯状況の確認は任意通知であるため、世帯状況確認をしていない自治体や混合世帯にのみ送付している自治体もある。「世帯」は、自治体サービスの基礎単位として活用されるものであることから、サービス提供者である自治体は、正確な状況を当事者に確認する必要がある。
  4. 対象外者への通知も任意通知であることから、通知をしていない自治体もある。対象外者に分類された外国人のなかには、在留期間の更新を自治体に届け忘れてしまっている合法滞在者もいる。今なお新制度を十分に理解していない外国人もかなりいることから、すべての自治体において対象外者への通知を検討すべである。
  5. 特別永住者に対する更新通知に関しては、これまで同様に通知を予定している自治体は25自治体(36.8%)、検討中が24自治体(35.3%)であったが、予定なしという自治体も13(19.1%)あった。更新の遅延は、1年以下の懲役または20万円以下の罰金である。無用な法違反者を出さないためにも、住民サービスの向上のためにも、すべての自治体において、従来通り特別永住者に対する更新通知をすべきである。
  6. ほとんどの自治体において、新制度に関する研修会や新システムの操作説明会等の職員研修が実施されている一方で、職員研修の実施予定がないという自治体もあった。そのなかには外国人住民の数がかなり多い自治体も含まれていることから、窓口での混乱等が懸念される。
  7. 住民登録窓口では日本語が十分でない住民に対応するために、職員等の配置、組織内の職員等の活用、他組織との連携、外部業者への委託などの取組みが多くの自治体で行われている。しかしながら、対応言語や対応日時が限られているといった制約があるなどの課題もある。
  8. 自由記述欄には、制度の周知がいまだ十分ではなかったり、3年の準備期間があったにもかかわらず、省庁間の連携や制度の細部の調整が不十分であるなどの率直な意見が書かれていた。担当省庁や立法担当者は、日々、外国人住民と接している現場の声にしっかりと耳を傾ける必要があるだろう。

今回の法改定の目的の1つは、外国人住民の利便性の向上である。しかしながら、改定法施行から余り間がない時期の調査であったこともあり、調査結果をみると、まだ十分に新制度への対応ができていない自治体も多い。結果として、外国人住民がそのしわ寄せをうけることにならないよう、それぞれの現場での問題や課題等の共有と、解決に向けたさらなる取組みを期待したい。 »第2次アンケート・レポート全文(pdf 600k)